やる気の無さは伝染するが、独りでやる気を出しても空回りする。

ここ数日、夏がUターンして戻ってきたような陽気が続いている。頼んでもいないのにご苦労な事だ。
冬特有の天井の高い空から似つかわしくない日差しが降り注ぐ、灼熱のスケートボードパークに到着したのは昼前の10時であった。一緒に行こうと約束していた友人から、「二日酔いなので今日は行けない。」と連絡があった時にはもう家を出た後だ。
かれこれもう2時間程、スマートフォンでニュースサイト見たり、SNSをチェックしたりしながら、パークの端で独りぼんやりと煙草を吸っている。

12時を過ぎたあたりで、やっと数人の子供たちが現れた。
皆楽しそうに滑っている。それを見ていても、なんだかちっともやる気が起こらない。暑すぎる日差しの所為か、はたまた重たい身体の所為か。

はしゃぐ子供達を余所に、僕はまだスマートフォン片手にぼんやりとしていた。それを横目に見ていた子供達もだんだんとダラけ始めた。
さっきまでは頑張ってトリック練習をしていた子供達が、僕と同じように木陰でスマートフォンをいじりだす。
やはり、やる気のない中年が同じ空間でダラけた態度でいると、そういう空気は伝染していくものなのだ。

スケートボードだけでなく、バイトでも部活動でもそうだが、僕の経験上、年上の者がダラけた態度を見せていると、その怠惰な姿勢は驚くほどのスピードで伝わっていくものだ。
未来のある子供たちに申し訳ないので、殆ど滑ることなくスケートボードパークを後にした。


数日後、友人達と仕事帰りに、夜のスケートボードパークへ行った。
新しく買ったシューズを今日下ろした僕は、いつもの30倍ほど気合が入っていた。その様子を見ていた友人知人達は「どうしたの?今日はなんだかやる気だねー。」と半笑いである。
慣れない事はするものでは無いな。独りで気合が空回りしている。ハツカネズミが回し車の中で一心不乱に走っている様子が脳裏に浮かんだ。よくよく考えれば鼠顔の僕にピッタリな光景であった。

世間の迷惑になっていないのなら、他人にどう思われようと、どう見られようと関係ない。
怠惰が他人に伝染するより、こっちの方がずっといい。

日中に蓄えた気温をまだ放出しているのか、夜になっても汗ばむ暑さである。高気圧の端に接しているとかで、時折思い出したように強風が吹くのだが、それでも暑さを吹き飛ばしてはくれない。知人達は家で飲むビールの話で盛り上がっていた。
僕に飲酒の習慣はないが、今とても、ヒマワリの種を齧りたい気分である。
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